きっと虜になる国産クオリティ[豊岡鞄]TUTUMUの魅力

日本一のカバン(鞄)の産地ってどこかご存じでしょうか?

それは兵庫県豊岡市です。

豊岡のカバン作りのルーツは、現存する日本最古の書物である『古事記』の応神天皇記に記されています。
その昔、新羅王子という天之日矛(アメノヒボコ)が渡来し、カバンの元となる柳細工を現在の豊岡市のある但馬地方に伝えたのがきっかけです。

そうやって伝わった柳細工の技術から、柳行李が作られはじめました。
柳行李は通気性が良く、着物に虫が付きにくい、軽くて入れ子にして運びやすい。そのため、江戸時代に旅行具として大いに利用されたようです。

さらに明治時代にはベルトがついた行李鞄が作られはじめます。

これが現在の「豊岡鞄」の源流とも言えます。

今回はそんな由緒ある「豊岡鞄」のブランドの一つ、TUTUMUの魅力についてご紹介します。

目次

豊岡鞄ってどんなカバン?

柳行李からはじまって現代のカバンへと、時代のニーズに合わせて進化をとげてきた豊岡のカバン。

カバン作りの歴史は長いですが、地域ブランドとして確立され、認知度が高まったのは比較的最近のことです。

2006年に特許庁で地域団体商標として「豊岡鞄」が認定されました。

兵庫県鞄工業組合の厳しい審査に合格した製品だけが「豊岡鞄」として名乗ることができるようになったのです。マニフェストを遵守する会社だけが製作できます。

デザイン、素材、パーツ、縫製などのシビアな審査をパスした「豊岡鞄」は質の良い純日本製の代名詞とも言えるでしょう。

レディースバッグ「豊岡鞄」のブランドTUTUMUとは?

複数のブランドがある「豊岡鞄」。

今回ご紹介するTUTUMUは女性にとって大変使いやすいカバンのブランドです。

神戸を拠点とするデザイナーさんと半世紀以上の歴史がある株式会社木和田正昭商店さんのコラボで2007年に生まれました。
コンセプトは、大切な宝物をやさしくTUTUMU。

トートバック、マルシェバック、ショルダーバック、バケツバック、そしてリュックなど複数の種類があります。
そのこだわりポイントを順番に説明してきます。

豊岡鞄TUTUMU

素材 

TUTUMUの製品はそれぞれ素材にしっかりとしたこだわりがあります。

中でも代表的なのはトートバッグをはじめとする、一部の商品で用いられている国産ナイロン素材「KONBU-N(コンブ‐エヌ)」です。

KONBU-Nは塩縮加工が施されています。

オリジナルの特殊な加工技術で繊維1本1本を膨らませてボリュームアップ。ナイロンファイバーの性質を良くすることでファイバーの結晶度が高くなり、硬い素材となります。

硬度があるから、TUTUMUは中に芯材がなくても軽くて自立できるカバンになっています。硬いから、型崩れもしにくい。一般的なカバンは見えないところで補強や生地の張りのために芯材を使っているので、最終的に重たくなりがちなのです。

さらに、撥水加工にもこだわりがありました。

織ったナイロン生地にしわ加工し、生地の裏からアクリル樹脂を染み込ませており、生地の表面の摩擦や折り目のゆがみによる生地へのしみこみが少ないです。

だからTUTUMUのカバン生地は、軽くて汚れにくい。ちょっとした水ならはじいてくれます。

デザイン

TUTUMUのデザインは、シンプルで日常生活に溶け込みやすいものになっています。

普段着のコーディネートならどんなものにも合う。

背伸びせずに毎日使うことができて、上品に見えるので、持っていて嬉しくなるカバンです。

シンプルながら機能性もしっかり考えられていて、ポケットの数は多すぎず、ちょうどいい使い心地の作りになっています。
「豊岡鞄」のタグとTUTUMUのマークも内側に設置されているので、外から見るとすっきりしたシルエットも魅力の一つです。

TUTUMU tre toteに一目惚れ!

私はTUTUMUブランド製品のうちTUTUMUtre toteを使っています。

素材はKONBU○R-Nではなく、同じように塩縮加工が施されたナイロン。軽くて、汚れにくく、水をはじきやすいのは一緒です。

どうして、TUTUMUtre toteを選んだのか?

はじめて見たとき、コロンとして可愛らしいデザインに一目惚れ!

ちょうどいい大きさで、上品な見た目。シンプルで、どんな服にも一緒にあわせて持ちやすそう。

その布地から帆布製のカバンかと思いました。いわゆる、キャンバス生地ですね。

持ってみて、しっかりした作りなのに衝撃の軽さにビックリ!これはどうも帆布じゃないみたい……。

内側を見ると、メインの荷室が中央に、その両サイドにポケットがあります。

中央のファスナーを開けるとマチが広く、入れないといけない時はしっかり物が入るつくり。これなら、少しの買い物はエコバッグを別で広げなくてもカバンに入れることができそう。

内装をよく見ると「豊岡鞄」のタグ!どうりで良いカバンなわけです。

普段使いするものだからこそ、少しお値段がはっても上質なカバンを手にしたい。私は迷わず購入を決めました!

実際に使ってみて、手で持つ時のハンドル部分は、手首にかけていても痛くならないような硬くない革製なのが嬉しい!

付属のショルダーベルトがあり、着脱式ですぐに手持ちと肩掛けの切り替えができます。手持ちですっきり持ちたいときもベルトは中にしまうことができるのもいいところ。

豊岡鞄TUTUMU

内装ポケットは出し入れの多いカギや電話をしまうのにちょうど良い。マグネット式で閉めることができるので、ふとした拍子に落としにくいです。

メインの荷室はファスナーで開閉できてお財布を入れるのにも安心。
コンパクトな見た目からの想像よりも中は広く、小さいペットボトルだって入れることができる優秀さ。

しかも、特殊素材のおかげで本当に汚れにくい!

ちょっとカバンを下に置かないといけない時でも心配いりません。
汚れやすいカバンだと持ち歩くには気を使ってしまいますよね。でも、汚れてもいいようなカバンだと持っていても気分があがりません。

汚れにくくて手入れが簡単、しかも上品でオシャレなカバンだから持って出かけるのが楽しくなるのです!

今、TUTUMU製品は女性に人気があり、私の身の回りでも持っている方が増えてきました。まったく同じ製品を持っている人に街中で出会うこともあります。

本来そのままで十分可愛いTUTUMUは、持っていて飽きのこない素敵なデザインです。ちょっとだけ、他の方との違いを出すために私は好きなブローチを持ち手の革部分にかけてアレンジを楽しんでいます。

さて、ここまでTUTUMUの魅力をたくさんお伝えしてきました。興味を持ってくれた方は機会があれば是非、手にとって見てもらえると嬉しいです!

きっと、私が初めて手にした時の感動をお裾分けできるはず。

お手入れ・アフターケア

長くTUTUMUを使っていると、だんだんと愛着がわいてきます。

そのなかで汚れにくい生地でも、汚れてしまうこともあります。
それでも、大事に使い続けていきたいもの。

普段のお手入れは軽くブラッシングをして、払うだけでも十分きれいな状態を保つことができます。

恥ずかしながら、牛乳を中にこぼしたことがあります。

内側の素材は本体素材とは異なるナイロン素材で、牛乳はすっかり染みこんでしまいました。時間がたつと乾いた牛乳が臭くなるのは目にみえています。

これはもう洗うしかない、と覚悟を決め、ぬるま湯でざぶざぶ洗って、陰干ししちゃいました。すると…型崩れもせず、ちゃんと汚れも落ちていました!良かった!!

この対応は焦っていたこともあり、メーカーに問い合わせをしていません。ですので、結果的に大丈夫でしたが、適切だったのかは分かりません。

もし、本当に自分ではどうにもできない場合、「豊岡鞄」認定製品にはしっかり保証書がついていて、製造企業の連絡先が記載されています。保証対象外の損傷は有償になりますが、修理して末永くカバンを使うことができるよう最善のサポートをしてくれます。

費用・期間について相談や郵送での修理対応もしてくださるので、まずは問いあわせをしてみてくださいね。

ライター:コマドリ

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