気泡が生み出す色鮮やかな世界!琉球ガラスの魅力についてご紹介

沖縄県民が愛してやまない伝統工芸品である、「琉球ガラス」。

普段使いはもちろんのこと、結婚式の引き出物などの記念品としても大人気の商品です。

観光客の方にはお土産品として有名ですが、なぜここまで人気となったのか理由を知りたくなりますよね。

そこで今回は「琉球ガラス」の魅力について、たっぷりとお伝えしていこうと思います。

目次

琉球ガラスとは

琉球ガラスは、沖縄県内で作られている伝統工芸品です。

沖縄には織物・染め物・焼き物などを含めた16品目もの伝統工芸品がありますが、その中でも琉球ガラスは観光客から人気のあるお土産品となっています。

琉球ガラスの特徴は、なんといってもガラスの中に閉じ込められた「気泡」です。

海の波が引いた後のしゅわしゅわ〜っと消えていく泡のように、綺麗で、儚さのある感じがガラスに映し出されていて、今の時代でいう「エモい」雰囲気を堪能することができます。

琉球ガラスが生まれた背景

琉球ガラスの製造が始まったのは、明治時代だと言われています。

この頃から、食器類を中心に日用品を製造していたとのことです。

しかし、第二次世界大戦によって、沖縄県は日本で唯一の地上戦が行われてしまい、ガラスを製造していた場所や原材料も全て失ってしまいました…。

戦後、生き残ったガラス職人たちは、なんとかガラス製造を復活させようと考え、そこで目をつけたのが、駐在している軍が廃棄した「ビン」だったそうです!

ガラス職人たちは廃ビンを綺麗に洗浄し、細かく砕いた後に溶かして、新しいガラス製品として蘇らせることに成功しました。

しかし、廃ビンを再利用したガラス作りは、ガラスの中に気泡が入ってしまい、気泡がないガラス製品が主流だった当時は販売することが難しいと思われていたそうです。

ところが、気泡が入ったことによって、逆に「風情があって綺麗」と感じる人も多かったそう。

そこで当時のガラス職人たちは、あえて気泡を残した状態で作られるようになりました。

今では、琉球ガラス=気泡が綺麗というイメージが定着していますが、このイメージになるまで色んな物語があったと思うと、本当に感慨深いですよね。

琉球ガラスとSDGsの関係

先ほどの章でもお伝えしたとおり、琉球ガラスは「廃ビン」を再利用した商品であるため、現代の「SDGsの先駆け」と言っても過言ではないと、私は思っています。

最近では廃ビン以外にも、廃車となったフロントガラスを再利用した琉球ガラスもあるそうで、今も昔も変わらず、琉球ガラスは環境に優しい取り組みを続けているのです。

伝統工芸品であり、SDGsにも取り組めることを知ったら、お土産に琉球ガラスを選ぼうと思ってくれる人は多いと思います。

今後、沖縄へ旅行に訪れた際は、ぜひSDGsと関係の深い、琉球ガラスに注目してみてください。

私が愛用している琉球グラスについて

地元・沖縄から出てきて約10年経った私ですが、この年になって故郷を思い出し、懐かしむことが増えてきました。

そんな時は決まって、YouTubeなどで沖縄民謡をBGMに流し、琉球グラスに好きな飲み物を注ぎます。

そして、ソファでゆっくりする時間がとっても癒されるんです…!

沖縄が好きな人は多いと思いますが、自宅で沖縄の雰囲気を味わうなら、やっぱり琉球グラスは持っておいてほしい!と、おすすめしたいところ。

私が持っている琉球グラスは2種類ありますが、形や大きさ、模様なども違っているので、その時の気分に合わせて使い分けをしています。

お土産品店で購入した琉球グラスの紹介

こちらの琉球グラスは、気泡がグラス全体を覆っていて、涼しげな見た目が特徴的です。

琉球ガラスは、「吹きガラス工法」と呼ばれる方法で製造されるのが基本だそうで、ガラスに直接息を吹き込むため形が丸くなるんだそう。

この、ぽてっと丸みのある形がやわらかい印象を持たせてくれて、このグラスを見るだけで、すごく癒されますよね。

10年以上使っている琉球グラスなので、購入した当初よりも少し色がくすんでいますが、「琉球グラスと一緒に生きている…!」と感じるので、グラスへの愛着がどんどん増しています。

こちらは真上から見た写真です。

気泡の一粒一粒が光に反射して、キラキラと輝いていてとっても綺麗ですよね。

海に飛び込んだ時の、目の前が泡でいっぱいになる景色と似ていて、お家であの「エモい」感じを思い出させてくれます。

自分で作った琉球グラスの紹介

こちらは「琉球グラス作り体験」ができる施設で作ったグラスです。

既製品よりも形はいびつなんですが、私としてはそれも「味わい」だと思っているので、とっても気に入ってます。

実際にグラス作りでは、ベテランのスタッフさんが2名体制でサポートをしてくれて、グラスに息を吹き込み、飲み口の部分を整えるのを体験することができました。

グラスに息を吹き込む際は、素人がやると失敗することが多いらしいので、グラスの型に入れた状態で息を吹き込みます。

勢いよく息を吹いても、弱く息を吹いてもいけないので、息を吹き込む加減が難しく、スタッフさんを困らせてしまったのはいい思い出です。

琉球グラスの楽しみ方

琉球グラスの楽しみ方は、無限大です!

私はいろんな方法で琉球グラスを使って楽しんでいますが、人の数だけ楽しみ方があると私は思っています。

今回は個人的におすすめしたい、琉球グラスの楽しみ方を3つ紹介していきます。

皆さんが沖縄を感じることができる楽しみ方で、琉球グラスを使用してもらえたら嬉しいです。

飲み物を楽しむ

琉球グラスは普通のグラスと違って飲み口が厚めなので、ぐいっと飲むよりも、ゆっくりとグラスの中の気泡を堪能しながら飲むのがおすすめ!

普通のグラスでいただくよりも、非日常感を味わうことができますよ。

個人的に琉球グラスでいただいてほしい飲み物は、沖縄と言えばでおなじみの「泡盛」です。

琉球グラスに氷を入れて、ロックでゆっくりと氷が溶けていくのを楽しみながら飲むのも良し。

また、水やコーヒーなどで泡盛を割ることで、また違った味わいを楽しむことができますよ。

器として楽しむ

蒸し暑い真夏、エアコンが効いている室内にいても、なぜか暑さを感じてしまう時はありませんか?

そんな時、琉球グラスを器として使用することで、見た目から涼しげな雰囲気を味わうことができますよ。

ちなみに私がおすすめしたいのは、「ところてん」を琉球グラスで食べることです!

ところてんの透き通った感じと、琉球グラスの気泡がすごく綺麗にマッチしていて、食事中に涼しさを感じることができます。

ところてん以外にも、そうめんや冷うどんのつゆを入れてもいいですし、ゼリーを入れても特別感があって、普段と違った味わいを楽しめるはずです。

インテリアとして楽しむ

先ほど紹介した自作の琉球グラスですが、毎年夏限定で、玄関の小物入れとしてインテリアを楽しんでいます。

ちなみに私は、よく通販を利用するので、サインをするときに必要なペン立てとして琉球グラスを愛用中です!

仕事から疲れて帰ってきたときに、玄関に置いてある涼しげな琉球グラスに目を向けるだけで、本当に癒されるんですね。

さらに、お土産で買ってきたシーサーと一緒に置くことによって、より沖縄の雰囲気を出すこともできますよ。

沖縄旅行で琉球グラスを購入したけど頻繁に使っていない…という方がいらっしゃったら、ぜひインテリアとして飾ってみてはいかがでしょうか。

食器だけじゃない!琉球ガラス製品について

琉球ガラスといえば、だいたいの人がグラスやお皿などの食器類を思い浮かべると思いますが、食器類以外にもさまざまな製品があることをご存知でしたか?

今回はみなさんにぜひ手に入れてほしい、琉球ガラス製品についてご紹介いたします。

アクセサリー

沖縄では、琉球グラスを使用したピアスやネックレス・ブレスレットなど、たくさんの種類のアクセサリーが製造・販売されています。

琉球グラスは、ブルーだけではなく、赤・黄色・緑などの鮮やかな色があるのも特徴なので、アクセサリーにするとすごく映えるんです。

アクセサリーはグラスのようにかさばらないので、ご友人や家族へのお土産にもおすすめ。

ぜひ沖縄旅行に行った際は、アクセサリーも手に取ってみてくださいね。

照明

照明をインテリアとしてこだわっている方も多いと思いますが、そんな方におすすめしたいのが琉球ガラスを使用した照明です。

琉球ガラスの特徴である気泡が、ぬくもり感のある優しい光を演出してくれるので、リビングや寝室、トイレなどのくつろぐ空間との相性は抜群。

ペンダントライトや卓上用ライトなど種類も幅広くあるようなので、自分の部屋に合う照明を探すのも楽しそうですよね。

私は次回帰省するときに、琉球ガラスの照明を手に入れてこようと思っています。

みなさんも一味違った沖縄のお土産として、照明を選んでみてはいかがでしょうか。

置物

ガラス製品といえば、インテリアとして置物も有名ですよね。

実は琉球ガラスを使った置物も、お土産品として人気なんですよ。

一番有名な「シーサー」はもちろんのこと、美ら海水族館で有名な「ジンベイザメ」や、沖縄の特産品である「パイナップル」など、琉球ガラスで作った置物はたくさんあります。

お土産にピッタリな小さなサイズの置物もあるので、沖縄旅行に行くたびに、置物をコレクションしていくのも楽しそうですよね。

沖縄県内のお土産ショップに行った際に、ぜひ琉球ガラスを使った置物も探してみてください。

まとめ

今回は、沖縄の伝統工芸品である琉球ガラスをご紹介しましたが、いかがでしたか?

私は地元が沖縄ということで、琉球グラスは身近にあった商品ということもあり、琉球グラスが生まれた背景を知りませんでした。

今回の記事を執筆していく中で背景を知ることができ、今まで以上に琉球グラスへの愛着がわきました。

これからもガラス職人さんたちへの敬意を忘れず、大切に使っていきます。

南国特有のゆったりとした雰囲気を味わえる、気泡が魅力的な琉球ガラス。

みなさんも沖縄へ旅行に行った際は、ぜひ一度お手に取ってみてくださいね。

ライター:cohazame

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