のれんを暮らしに取りいれる「万葉舎」「京都洛柿庵」ののれん

みなさんのご自宅では、のれんを利用されていらっしゃいますか?

「のれんに腕押し」「のれんを守る」「のれん分け」「のれんに傷がつく」など、のれんを使ったことわざや表現が多くあるほど、日本には「のれん」が古くから身近にあったようです。

西洋のカーテンとはまた性質が異なり、他のアジアの地域でも「のれん」らしきものは見当たらず日本独特のものです。

屋外では布の広告塔のような存在感を放つのれんですが、現代仕様にアップデートされ、素材、色、柄も多種多様に生まれ変わり、自宅の玄関やお部屋にも使える便利なインテリアアイテムの一つになりました。

私の家には小さい時からのれんが生活の中に身近にありました。

のれんをくぐったり、手でパラっと開ける感覚は違う空間へ誘われる第一歩のようで子供ながらに行動を楽しんでいた記憶があります。

ぜひあなたのご自宅にものれんを取りいれて、玄関やお部屋の景色を変えてみませんか?

愛用歴の長い私がのれんを使うメリットやおすすめののれんをご紹介していきます。

目次

のれんとは

のれん(暖簾) とは日除け、目隠し、間仕切りとして店先や部屋の中に吊り下げる布のことです。

歴史はたいへん古く弥生時代からのれんの原型があり、平安時代には絵巻物にのれんが描かれていたり、部屋の間仕切りとして、のれんと同じ役割を果たす几帳や御簾も生まれました。

時代を経て、屋号や家紋を染め抜きした柄をつけて広告媒体のように使われたり、店の営業中や閉店を知らせる役割を果たすなど、のれんの活用方法は多岐にわたっています。

商業施設や商店に掲げるイメージがあるのれんですが、もちろん、ご家庭の玄関、部屋の中でも便利におしゃれに使えるインテリアアイテムとなるので、ぜひご自宅の中にのれんを取り入れてみてはいかがでしょうか。

のれんを私が推す理由

のれんは実用性とおしゃれを兼ね備えた強力なインテリアアイテムです。

自宅での時間や空間を快適に過ごせることはもちろん、部屋の雰囲気を変えるのに簡単に取り入れやすいアイテムなので重宝します。

特に私がのれんをおすすめしたい点は以下の四点です。

魔除けになる縁起物

素材は麻限定になりますが、麻布で作られたのれんを玄関にかけると家の中に悪いものが入ってこない「魔除け」の力があると言われています。

麻は古来より高貴な織物とされて今日でも神社・仏閣などで用いられ、特に魔除けとして縁起物にはよく使われているのです。

麻はまっすぐに伸びて成長が早いことから商売繁盛、子孫繁栄などの意味合いもあるので

老舗ののれんが麻でできたのれんを使うところが多いのは縁起を担いでいるのかもしれませんね。

自宅でも玄関に縁起を担いで「魔除け」としてのれんをかけてみてはいかがでしょうか。

目隠し・冷暖房対策として

のれんは目隠しや冷房対策として使うこともできます。

玄関先からすぐに部屋の中が見えてしまうのを避けられますし、家族以外に見られたくないプライバシーの保護にも役立ちます。

自宅で仕事をリモートでする際など背景を隠したい時に、のれんが目隠しの役割を果たしてくれるでしょう。

またのれんをかけることによって冷暖房対策になることはご存知でしたか?

のれんは暖簾、暖かいすだれと書くように、冬の寒さや隙間風を覆うものでもあります。

冷暖房の冷たい、暖かい風を逃さないようにのれんは一役買ってくれてエコに使える優れものなのです。

軽くて、場所をとらずに収納が楽

のれん自体の重さが気にならず、収納にも場所をとらないので楽です。

のれんは軽くて、力のない方でも取付作業には手間がかかりません。

くるくると巻いて直しておけばよいので、季節ごとによってのれんを替えたい場合など、限られたスペースしかないマンションでも保管しておくのに場所をとらない点も推せるところです。

ただし巻いていたのれんをまた使う時は、どうしても裾の方が丸まってしまっています。

お手入れ方法を参考に、霧吹きをかけてアイロンをかけるなどなさってみてください。

絵画・インテリアとして普段の生活をおしゃれに

のれんを絵画やタペストリーの代わりに使って玄関や部屋をおしゃれに演出できます。

自分の趣味に合うものや感覚的に好きだと思えるデザインのものを選んでかけてもいいでしょう。柄によってはまるで一枚の絵画のように部屋を彩ってくれるはずです。

以前、知人のお宅を訪ねた時、玄関入ってすぐ正面に染織工芸家の図柄でインパクトのあるのれんが壁にかかっていました。

絵画の代わりにのれんをかけるこんな使い方は存在感があってなんてかっこいいんだと感心したことがあります。

のれんの色や柄で季節感を出し、一枚かけるだけで部屋の印象を変え、気分を華やかにしたり穏やかにしてくれるのものれんの持つ魅力ですね。

自宅で過ごす機会が増えた今、時間をより気持ち良く過ごすために、部屋のしつらいにもこだわりたいものです。空間をゆるく仕切りながらも、一枚かけると景色が変わるのれんのある暮らしは、きっとあなたの毎日を楽しくしてくれるはずですよ。

愛用する「万葉舎」「京都洛柿庵」ののれん

のれんを季節や気分によって、いろいろ付け替えて楽しんでいますが、その中で私が多く選んで愛用しているのは「万葉舎(まんようしゃ)」と「京都洛柿庵(らくしあん)」ののれんです。

京都にある宇野株式会社のオリジナルブランド「万葉舎」は、京都の職人による伝統的な染の技法でのれんを染めています。ろうけつ染、手描き、型染、注染など染めの技法も豊富にあり、柿渋染、藍染など天然繊維を使った染色もあったりと様々な技法を持っており、消費者を飽きさせません。

また株式会社ルシエール・ジャパンのオリジナルブランド「京都洛柿庵」ののれんも愛用しています。

日本の四季を色鮮やかな手染めで表現されており、その一つ一つに個性が現れ温もりを感じます。こちらも技法は豊富で、日本の伝統工芸を感じることができます。

のれんやタペストリーなど生地・染・柄にこだわった製品を数多く生み出している「京都洛柿庵」ののれんは、柄も古典からモダンな柄までどれを選ぶのか迷ってしまいます。

和風の家はもちろんですが、現代の洋風の家にも合う和ののれんが「万葉舎」と「京都洛柿庵」ののれんです。

のれんを見たり触ったりしていると、一つのものを作りあげるのに携わった職人さん達の思いも伝わる作品のようで、丹精込めて作られたのれんを大切に使い続けたいと思います。

おすすめのれん

これからのれんを使ってみたいけれど、どのようなのれんがあるのかわからないあなたへ、

のれんは生地から色・柄までたくさん種類がありますが、今回は私のおすすめしたいのれんを紹介していきます。

生成りのれん 麻布 (万葉舎)

のれんの王道である生成り麻のれんは、おすすめポイントがたくさんあります。

まず、どんなお宅にも合うテイストであることです。

色めは自然で落ち着きがあり、シンプルなデザインはかける場所を選ばないので万能な一枚、ファーストのれんにはもってこいののれんと言えるでしょう。

価格も一万円台前半でトライしやすいお値段です。

もっと安い価格で作られている製品もありますが、長く愛用したいという考えをお持ちの方ならば、手仕事がいっぱい詰まっている日本製のものを選ばれることをおすすめします。

麻特有のシャリ感、それでいてしなやか、自然の持つ温かみは格別です。玄関先にかけるのにふさわしい一枚で「魔除け」にもぴったりの麻でできたのれんは、通年通して使える点も優秀です。

白更紗のれん(万葉舎)

白更紗のれんは、伝統的な更紗の図柄を白一色で作られた透け感がたまらなく美しいテキスタイルののれんは私の大好きな一枚です。

更紗とは、インドが起源で異国情緒あふれる染め柄で多色使いが特徴なのですが、染められた国や地域によって趣がずいぶん異なります。日本国内でも江戸更紗、京更紗などがあり産地の特徴が見られ、モチーフには幾何学文様、草花、動物などが使われています。

今回の白更紗のれんは多色ではなく白一色の幾何学文様が描かれているのがポイントです。

色を使っていない分、のれんが引き立つ場所にかけてあげるのが似合いますね。

庭と屋内の仕切りに使うと、外から差し込む光に模様が透けて見えて素敵です。使えるシーズンは通年かけれますが、このすっきりとした白一色が春夏のこれからの季節にぴったりでしょう。

大正ロマン ろうけつ染め(万葉舎)

「大正ロマンろうけつ染め」ののれんは、ろうけつ染め特有の濃淡やぼかしが美しいのれんです。

ろうけつ染めとは、溶かした蝋で生地に塗ることで、その部分が染まらない技法です。

蝋を薄くまたは濃く塗ったりと調整することで濃淡ができます。一色一色丁寧に色をさし手書きの線で描いたように絵画的に仕上がるというわけです。

描かれている図案は、大正ロマン(大正時代に流行した日本とヨーロッパ様式の融合によって生まれた文化)のイメージをモチーフに独自に意匠を生み出したものです。竹久夢二の世界を想像していただくとイメージがわいてくるかもしれません。

大胆でインパクトのあるものなので、絵画のように玄関先や壁に掛け軸のようにかけるのがおすすめです。

ただし絵柄が大きくインパクトのあるものなので、部屋の雰囲気との調和を考えたり、あまり広くない部屋にかけるのには不向きかもしれません。

屋外との仕切りに使ったり、二枚目や三枚目に求めるのれんとして、または季節によって柄を変えて楽しみたい方におすすめできるのれんです。

インテリアやアート作品としても飾れるのが大正ロマンろうけつ染めの魅力です。

柿渋染のれん(京都洛柿庵)

和モダンなインテリアを演出したい方には柿渋染をおすすめします。

柿渋とは、未熟な青柿の間に採取し、粉砕・圧搾して得た汁液を熟成させます。

最初の色は黄緑ですが、時間が経つと茶色に変化してきます。

柿渋を何回も塗り重ねて鮮やかな発色の柿渋茶になるのです。

柿渋で染めると麻がパリッと硬くなり、丈夫になります。

また柿渋は防虫・防水・防腐の効果があり、長年安心してお使いできます。

柿渋独特の風合いが渋く、シンプルだけど高級感がある大人の落ち着いた空間が作れます。

のれんのお手入れ方法

のれんのお手入れ方法は、材質によって異なるので材質を確認してください。

今回は私がおすすめしているのれんで使われている麻素材についてのお手入れ方法をご紹介します。

天然素材の麻100%ののれんは、麻の繊維が呼吸し、湿度が高いと湿気を吸い、湿気が低いと湿気を出して、ふちの部分が丸まってきてしまうことがあります。

丸まった場合は、水分を与えれば元に戻るので、霧吹きなどで丸まった部分に吹きかけ湿気を生地に与えることが大事です。

 高温のアイロンで当て布をしながら丸まっている箇所のシワを伸ばしていきましょう。

汚れが気になる場合は洗濯もできます。30〜40℃のお湯で中性洗剤で軽く押し洗いし、汚れ部分を中心に軽く手絞りして、布で水分をとり形を整えて陰干し、少し湿った程度に乾いたらアイロンでシワを伸ばします。

ふちの部分が丸まってきてしまうことはたしかにありますが、あまり気にならない性格も手伝って、洗濯する機会はあまりありません。

素材やかける場所にもよりますが、耐久性があるので神経質にならなくても問題ありません。気楽に使えるのものれんの良いところですね。

のれんで暮らしをおしゃれに彩る

いかがでしたでしょうか?

のれんに興味が湧いてこられましたでしょうか?

のれんを取り入れて暮らしを彩ってみようと思っていただけたらば、嬉しいです。

現代ののれんは個人の日常使いのものから大きな商業施設や建物などに使われるのれんもあり幅広く活躍しています。

時代を経て、のれんの役目や使い方が変化したように、これからもどんどん進化していくことでしょう。

ライフスタイルが洋風に変化していますが、どこか身近に日本を感じられるものがあるとか日本ならではのものを生活に取り入れてみてはいかがでしょう。

その中でのれんは取り入れやすい日本のアイテムの一つだと言えます。

これからのれんであなたの暮らしを彩ってみませんか?

最後まで読んでいただきましてどうもありがとうございました。

ライター:吉田美佳

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