みなさん、ヘアブラシはどんなタイプのものをお使いですか?
ヘアブラシを選ぶ際に、何かこだわりはありますか?
ヘアブラシは、形や大きさ、ブラシ部分の毛の材質によって、用途や効果、使用感が全く違いますよね。
みなさんは、あなたにピッタリ合う1本に出会えていますか?
今回は、東京・足立のブラシ専門店「ブラシの平野」のヘアブラシをご紹介します。
ブラシの専門店「ブラシの平野」とは?
「ブラシの平野」とは、東京都足立区梅島にあるブラシ専門店です。
昭和17年に平野道孝氏がペンキ刷毛の製造を開始し、昭和28年には有限会社「平野刷毛製作所」を設立。工業用ブラシから家庭用のブラシまで様々なブラシを製作し、平成4年に江戸刷毛職人として東京都伝統工芸士に認定されています。
世の中のブラシの需要が増え、高品質よりも低価格な商品を求める流れに変化する中、各業界のプロフェッショナルから、「道具として優れた、本物のブラシが欲しい」という声が。
その声に応えるように、二代目社長平野佳輝氏は天然の毛の特性を生かし、機能性を重視した、大量生産ではできない心配りのある「手植えブラシ」をはじめとする様々なブラシの提供を続けています。
「江戸刷毛」や「東京手植えブラシ」は、東京の伝統工芸品42品目に登録されています。
東京の伝統工芸品42品目 | 東京の伝統工芸品 | 東京都産業労働局 (tokyo.lg.jp)
ツヤ髪になりたい!「ブラシの平野」との出会い
私と「ブラシの平野」との出会いは、約6年前の百貨店の催事会場でした。
会場で一番目を引いたのは大きな洋服用ブラシ。それまで聞いたことがなかった「手植えブラシ」でした。
ブラシの毛の部分は馬毛使用で白く、毛の向き(角度)は職人さんが1つ1つ、1㎜の狂いもなく丁寧に丁寧に作り上げたであろうと素人の私でも想像ができるくらい、美しく揃った芸術品でした。
この手植えの洋服用ブラシにも衝撃を受けたのですが、この日、心を奪われたのは1本のヘアブラシでした。
その種類の多さにどれを選べば良いのか分からず、目の前の1本を手に取ってみると、ハンドル部分はすっと手になじみ、想像していたよりも重みを感じました。
試しに髪を梳いてみると、すぐにスタッフの方が「お客様にはこちらのブラシがいいですよ」と。先ほどのブラシよりもさらに重みを感じます。ハンドルの形も少し違います。
再度、髪を梳いてみると1本目のブラシよりも、ブラシの先端が地肌(頭皮)に当たっているのがよく分かります。このちょっとした当たりが心地よく、これは頭皮ケアになるかも!?という印象でした。
地肌(頭皮)を少し刺激しながら、髪の毛1本1本の間をしっかりとすり抜ける感覚のクシ通りの良さ、そして、髪の毛の先端までスルッとブラシが通っていく感触。私にとっては新感覚でした!さらにわずか数回のブラッシングで髪の毛にツヤが!この一瞬で、このヘアブラシを使い続けてツヤ髪になった自分を想像してしまいました!
この日スタッフの方が私におすすめしてくれた1本は、髪の毛の多い人用の猪の毛を使ったブラシでした。
「ブラシの平野」の魅力とは?
ブラシ専門店の「ブラシの平野」は、洋服用ブラシ、ヘアブラシ、歯ブラシ、メイクブラシ、ペット用のブラシまで、幅広く製作されています。
そのなかには、タイルの目地や細かい部分の汚れ落とし用のブラシから、蕎麦打ち同好会の方から依頼されて作ったというそば打ち用のブラシまで。最近では、某テレビ番組で洗濯用のブラシが紹介されたようです。この柔軟な発想と、それに対応できる技術力が「ブラシの平野」の大きな魅力ですね。
そして、なんといっても一番の魅力は、1本1本丁寧に作られる「手植えブラシ」です。
手植えは、植毛していく穴同士をステンレス製の引き糸でつなげていくため、引っ張りにも強く、丈夫です。一方、機械での植毛は1つ1つの穴にそれぞれ植毛していくもので、手植えのように穴同士の連結はありません。
世の中に出回っているブラシのほとんどは機械での植毛ですが、工業用ブラシ等は現在もなお、手植えの製品を採用しているそうです。これは「手植えブラシ」の耐久性や使い勝手が高く評価、信頼されている証拠ですね
こちらは、手植えの作業の様子です。
洋服ブラシ 製作中 ブラシの平野 – YouTube
1つの穴に植える毛の量も、職人さんの手の感覚で決めるそうです。天然毛は不揃いのため、これまでの経験とカンで適量がつまめるようになるそうです。まさに職人技ですよね!
最後の仕上げも、1つ1つ本当に丁寧に、私がブラシに嫉妬してしまうくらいの愛情が込められているのがよく分かります。
愛用歴6年の私が「ブラシの平野」のヘアブラシを使い続ける理由
「ブラシの平野」のヘアブラシに出会ってから約6年、このブラシを使い続けています。
正直に、正確に言うと、この6年の間に海外製のヘアブラシに浮気したこともありましたが、やっぱり平野さんのブラシに戻ってくるのですよね・・・。
その理由を私なり分析すると、”髪を梳かすたびに地肌(頭皮)に心地よい刺激があり、ツヤのあるしなやかな髪の毛になれる”ということでした。
私が使用している平野さんのヘアブラシは、「B-0」というタイプで、手植えではないのですが、ブラシ部分に猪の毛を使用しています。このブラシ部分に使用してる素材が重要だと体感しています。
催事会場でスタッフの方に教えていただいたのですが、猪の毛には油分が含まれているため、ブラッシングをすることでキューティクルを整え、ツヤのある髪にしてくれるそうなのです。
手元にある海外製のへアブラシは、ブラシ部分がナイロン製のものが1つと猪の毛ものが1つです。
はじめのうちは、ナイロン製のものでブラッシングすると簡単に髪の毛がサラサラになり、これはこれで好きな感触だったのですが、髪の毛にツヤが出るという感覚まではいきませんでした。
その次に、「やはり猪の毛がいい!」と思い、海外製の猪の毛のもの使ってみると、ナイロン製よりは髪の毛にツヤが出る感覚はあるのですが、ツヤ感弱めな印象です。
試しに、頭右半分を海外製、左半分を平野さんのブラシでブラッシングしてみたところ、髪の毛のしなやかさの感触の違いがすぐに分かりました。平野さんのブラシを使った髪の毛の方がしっとり感のあるしなやかな感触です。こんな実験も楽しみながら、平野さんのヘアブラシ溺愛中です!
その世界のプロフェッショナルがおすすめするものには、その理由があって、それだけの価値があるということを改めて感じています。
ブラシ専門店のおすすめ!ヘアブラシの選び方
ヘアブラシは、形や大きさ、ブラシ部分の材質もさまざまです。それぞれどのような効果があり、自分の髪質にはどんなブラシが合っているのかご存じですか?
ブラシ専門店の「ブラシの平野」がおすすめする、ヘアブラシの選び方をご紹介します。
(ブラシ部分の材質は、猪毛または豚毛です。)
1.ヘアブラシに求めるもので選ぶ
ヘアブラシに求めるものは人それぞれですが、「ブラシの平野」では下記の4つに分けています。
A:多い髪にも負けない整髪力、頭皮をしっかり刺激する使い心地、クシ通り強めのヘアブラシ
B:適度な頭皮への刺激と整髪力のスタンダードヘアブラシ
C:ヘアスタイリングのセット、ドライヤーを使ったヘアブロー時の仕上げに向いたヘアブラシ
D:お出かけ時の持ち運びに適したコンパクトブラシ
2.整髪力の強さとクシ通りで選ぶ
上記1でAを選んだ方は、さらに下記の2つから選択します。
A-1:多い髪を整えるためのとにかく最強のクシ通りと整髪力
A-2:強めのクシ通りと整髪力
上記1でBを選んだ方も、さらに下記2つから選択します。
B-1:頭皮にシャッキっとした刺激の整髪力
B-2:頭皮にやさしい低刺激のふわっとしたクシ通りの整髪力
ブラシ専門店の「ブラシの平野」では、クシ通りを重視されているようですね。
商品説明の中にも、「最強のクシ通り」とおもしろい表現から、「クシ通りはそれほど良くありません」という誠実さが伝わるような紹介があります。どれも「ブラシの平野」の商品の特徴で、それをストレートにわかりやすく伝える、プロフェッショナルのお仕事だと感じます。
「ブラシの平野」のヘアブラシは、公式サイトを確認するだけでも23種類ほどあります。
上記のヘアブラシの選び方ガイドがあり、さらに商品ページには類似商品との比較も掲載されています。あなたの求める1本が見つかるといいですね。
ブラシ専門店直伝!ヘアブラシのお手入れ方法
毎日使うヘアブラシ。きれいに清潔に保ちたいですよね。
普段からのこまめなお手入れ次第で、長く愛用することができますので、正しいお手入れの方法もご紹介させてください。
「ブラシの平野」では、ヘアブラシの掃除には「ブラシクリーナー」と「そうじ太郎」を使うことをおすすめしています。
1.まずは「ブラシクリーナー」の先端を、ブラシを傷めないように根本部分にやさしく入れ、
ブラシに絡まった髪の毛を取り除きます。
2.次に「そうじ太郎」で、植毛部分にたまったほこりやフケをほうきで払うようにきれいにしていきます。植毛部分のほこりは絡み合ってしまうとなかなか取れないので、こまめにお手入れすることが大切です。
3.「ブラシの平野」では、あまりおすすめしていないのですが、自己責任で水洗いのお手入れ方法もあります。詳細は、「ブラシの平野」公式Webサイトを参考にしてみてください。
私はヘアブラシ購入時、このおすすめの掃除用具セットを購入しませんでした。
ヘアブラシを使用していくうちに、ブラシ自体のお手入れが一番重要だと気付き、後日追加購入した経緯があります。
いつも清潔なブラシを使って、さらにツヤ髪を目指している最中です。
「ブラシの平野」の商品はどこで購入できる?
「ブラシの平野」の商品は、公式Webサイトやブラシの平野Yahoo店で購入できます。
公式Webサイトには、カテゴリー別にたくさんの商品があり、どれにしようか迷っている時間も楽しいですよね。
また「ブラシの平野」では、ほぼ毎月、全国各地の百貨店で出展販売会をおこなっています。実際に商品を手に取って試したり、スタッフの方からブラシ選びのアドバイスをもらえます。
公式Webサイトに、出展スケジュールが掲載されていますので、お近くで開催の際には、一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
また東京近郊にお住まいの方は本社ショールームもありますので、こちらに足を運ばれるのもいいですね。
まとめ
今回は、東京・足立のブラシ専門店「ブラシの平野」のヘアブラシをご紹介しました。
みなさん、いかがでしたでしょうか?
私はこのヘアブラシに出会ってから、ブラッシングの時間が格段に増えました。
確実に変わっていく自分の髪に、ついつい嬉しくなってしまい、いつまでもブラシを握りしめている毎日です。
毎日使うものは、自分に合う、お気に入りのものを長く愛用したいですね。
ご覧いただき、ありがとうございました。
ライター:tmintchoco